大人の童話館

自作の創作童話やエッセイなどを投稿していきます。

3、小熊のクーちゃんと川の神様 - 水の妖精のおねえさん



「あら、あなた、どうしたの。どうして泣いているの」

そのとき目の前に現れたのは、水の妖精のおねえさんでした。

 

さっきから泣いているクーちゃんの様子をうかがっていた

のでしたが、あまりに気になったので声をかけたのでした。

 

 

透きとおるような白い輝きを放つ水の妖精のおねえさん。

優しい声で話しかけると、キレイな顔をニコニコさせながら

クーちゃんを見つめていました。

 

その笑顔に安心したクーちゃん。

これまでのことを水の妖精に聞いてもらいました。

 

すると、

「まぁ、ひどい川の神様ね。

あなたみたいな子供にひどすぎる仕打ちだわ」

と、怒ってくれたのでした。

 

シクシク泣いているクーちゃん。

 

「でも、あなたももう、石投げ遊びなんてダメよ。危ないからね」

「はい」

と、クーちゃんが泣きながら頷く。

 

「いいわ、あたしに任せて。

あなたを元に戻してあげるからね。

安心して、ここでちょっとまっててね」

 

言い残すと水の妖精のおねえさんは、

水の中をスイスイとどこかへ行ってしまいました。

 

また、大きな岩の下で一人になったクーちゃん。

 

不安で仕方ありません。

心配で胸が張り裂けそうになってしまいました。

すると、またシクシクと泣きだしてしまいました。

 

でも、水の妖精のおねえさんは、すぐに戻ってきました。

そして、クーちゃんに水草のサラダを乗せたお皿を差し出しながら、

「これ、川の神様の大好物なの」

と言って、クーちゃんに見せるのでした。

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