1、お星さまとすずめの子 – 星空を見上げる子すずめ
大きな木の上にすずめの巣がありました。
巣では、お母さんすずめの横で子すずめが、
夜空を見上げていました。
星空のきれいな夜でした。
お星さまの一つ一つがキラキラと輝いていました。
すずめの子はいつまでも見上げていました。
「ぼうや、何を見てるの?」
「星空がキレイだよ、お母さん」
「星空が?」
と、聞き返しながら、
お母さんすずめも星空を見上げました。
夜空には、お星さまでいっぱいです。
お母さんすずめはすずめの子と一緒に星たちを眺めていました。⇓
なかでも小さいのが一つ、まるですずめの子にウインクしているように、
ピカリと輝きました。
「あっ」
と、すずめの子が小さな声で言いました。
「どうしたの、ぼうや」
「今ね、小さな星がピカってしたんだよ。
すごくキレイだったよ」
「まあ、そう。それはよかったわね」
お母さんすずめとすずめの子は、
また夜空にいっぱいの星たちに目を向けていました。
「きれいだね、お母さん」
「そうねぇ、きれいねぇ」
と言うと、お母さんすずめは、
子すずめを見てニッコリと微笑んでいるのでした。
すずめの子は、じっとお星さまを見つめていました。
知らないうちにまぶたが重くなってきました。
そして、ゆっくりと目を閉じると、
そのまま眠ってしまいました。
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