大人の童話館

自作の創作童話やエッセイなどを投稿していきます。

2、お星さまとすずめの子 – 仲良しの二人

 

翌朝、すずめの子は一人でお留守番をしていました。

と、空から、スー、ストンと何かが落ちてくるのでした。 

 

「あぁ~~痛い、イテテェ~」

木の下から声がします。

 

すずめの子は巣から体を乗り出し、

声のする下の方をのぞいていました。

 

なんと、空から落ちてきたのは、星の子でした。

「おお~~い、だいじょうぶか~い?」

すずめの子は大きな声で言いました。

 

「うん、ありがとう。平気みたいだ。

ハハハ、居眠りしてたら足がすべっちゃった」

 

「ケガはないの?」

「うん、へっちゃらさ。

前にもやっぱりこんなことがあってね。

はじめてじゃないんだ」

 

 

星の子は、すずめの子を見上げて、

ニッコリとして言いました。

 

そして、

「ところで、昨夜、ぼくが君にウィンクしたの、

覚えてるかい?」

と、聞くのです。

 

「ああ、あれ。君だったんだね」

と、すずめの子が答えます。

 

「ハハハ、君たちが素敵だったので、

ぼく、いたずらしちゃったんだ」

「なんだ、そうか」

「君たち母子が仲良さそうなので、

ちょっぴり嫉妬もあったかな」

 

「どうして? 君にもお母さんがいるだろう」

と、すずめの子が星の子に尋ねました。

 

「もちろん、でもボクのお母さんは流れ星だから、

今、出張中なんだよ。だから、君たち母子がうらや

ましくなってウインクしたのさ」

 

「うん、でも、お母さんすぐに帰ってくるんだろ?」

「もちろん、もうすぐに帰ってくるよ」

 

星の子は、ニッコリと笑いながら言いました。

すずめの子と友達になれたので、嬉しくて仕方ありません。

 

それにつられて、子すずめもニコニコ、ニコニコと

笑っていまいた。

 

星の子とすずめの子は、すっかり仲良しになっていまいた。

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